ICカードによる勤怠管理の最新動向と重要となるハードウェア選択のすべて

市場背景

2000年以降に社会問題化した長時間労働、残業代削減を目的とした「名ばかり管理職」といった「ブラック企業」問題を背景に2010年4月1日には労働基準法が改正され、また、割増賃金の未払や長時間労働を是正するため、2001年4月6日に厚生労働省の労動基準局通達「基発339号」によりタイムカードやICカードによる“客観的な記録”が原則として求められ企業にとって従業員の労務管理の重要性が高まっています。
また、人事会計業務のシステム化に伴い、これまで使われてきた紙による勤怠管理情報のシステム入力が人事担当者の負担となりつつあります。
これらの背景を受けて、出退勤時の打刻を簡単かつ正確に打刻するためのシステム化が進んでおり、勤怠管理関連市場全体は年率で10%以上(当社調べ)の成長が予測されています。

勤怠管理システム化にはICカードだけではなくPC、モバイルの画面上から出退勤情報を入力する方法や、バイオメトリクスを利用する方法まで多様なソリューションが導入されています。
その中でも非接触ICカードを使った打刻ソリューションは社員証のICカード化が進んでいること、PCへのログオンが不用なこと、また、運用上スピードが速く打刻手間が低いこと等の優位性から広く採用が進んでいます。

プレーヤーの参加者分類

勤怠管理システムの市場は大きく分類して3つのソリューションベンダが勤怠管理システムを提供しています。ひとつは大企業の専用システムを開発する独自システム開発者、次に汎用ERPパッケージを提供するソリューションベンダ、最後に比較的中小の簡易なシステムを実現するための勤怠管理クラウドベンダです。
特にクラウドベンダ市場では、中小企業の低価格志向に対応するため一人あたり数百円程度のコストでソリューションの利用が可能です。
いずれのソリューションベンダにおいても打刻の瞬間における要望は等しく、正確でコストが低く利便性の高い打刻手段を提案しています。

ハードウェアの位置づけ(打刻手法)

勤怠管理における打刻方法には大きく分けて下のような方式が普及しています。

紙による旧来の打刻機

従来から利用されてきた紙による打刻機は利用のしやすさ、導入コストの低さから現在でも多くの企業で採用されています。
しかしながら給与計算、あるいは、人事システムの導入に伴い打刻情報をシステムに投入する必要が増え人事担当者の大きな負担となりつつあります。また、労務コストの削減にはリアルタイムでの勤務状況の把握が重要となりますが、紙による打刻では定期的な集計を行わなければ労務状況を把握できず適切なタイミングでの業務指示ができないことが課題となっています。

PC、モバイルの画面から打刻を行う方法

近年増えている方法として社内業務アプリケーションや、勤怠管理クラウドサービスが提供する勤怠管理サービスに出退勤時刻を入力する(あるいは、出退勤ボタンを操作する)勤怠管理ソリューションを利用する企業が増えています。
このソリューションはオフィスに特別なハードウェアが不用で導入のハードルが低く、安価で簡単な方法として多くの企業で利用されています。
この方法の課題は、PCやモバイルの可搬性と操作の容易さゆえに生じる打刻データの信頼性と運用性にあります。アクセスネットワークを認証していない場合社員が本当に出社しているかどうか判別できない場合があったり、簡単に記録、修正できることによる安心感から正しいタイミングで時刻入力をせず、まとめて事後に入力するようなケースが生じる場合がある点です。
この方式が「客観的な記録」と認識されるためにはシステムだけではなく一定の運用ルールを設定した上で運用する必要があります。

バイオメトリクスを利用する方法

バイオメトリクス(静脈、指紋、顔認識等)技術を利用した勤怠管理サービスは、その厳密な本人確認性からセキュリティ意識の高い企業、公共団体での採用が始まっています。認証用の端末コストも低下傾向にありPCのログイン認証用途と併用で利用されるケースも増えています。また、ICカード方式のようにカードを持ち歩く必要もないことから利便性の面でも評価が高いシステムとなっています。
課題は認識率、速度、設置環境、ならびに、セキュリティです。バイオメトリクス認証の認識精度は年々高まっており認証対象の個人が予め分かっている場合にその本人性を確認精度は非常に高まっていますが、事前に認証対象個人を特定できていない状態でバイオメトリクスデータだけで個人を識別する場合の認識率は相対的に低くなります。また、方式によっては誰もが利用できるものではなく他の方法を併用する必要がある場合もあります。勤怠管理としてバイオメトリクス認証を用いる場合の運用上の課題は一人を識別するのに時間がかかる点です。例えば入り口に1台の認証機を設置している場合、始業時間ぎりぎりに駆け込む社員の行列ができる例もあります。
なお、バイオメトリクス情報は非常に機微な個人情報であるためデータの保全には高いセキュリティ要件が求められ、また、個人情報を事前登録する際の社員の精神的な抵抗感への配慮も必要となります。

非接触ICカードを利用する方法

非接触ICカードによる打刻はユーザの操作性、速度、場所の特定といった観点から近年非常に多くの企業が採用しています。カードをかざす操作は交通機関における改札や扉開閉のセキュリティのICカード化に伴い社員の操作に対する理解も早く説明が不用です。以前はICカードの発行コストが高価であるという課題がありましたが、現在ではICカードの発行コストも下がり導入のきっかけとなっています。
また、社員証をICカード化や、ERPシステムにおいて人事情報を社員番号で管理する企業も増えICカードの利用用途拡大、ERPシステム統合の観点からもタイムカードとしての非接触ICカードを勤怠管理手段として採用する企業が増えています。
この方式の課題は打刻端末の価格でした。これまで非接触ICカードのリーダは20万円以上のものが一般的で、複数の拠点で採用する場合には端末のコスト、および、設置のための工事、保守費用の総額が非常に高価になるという課題がありました。
最近では安価な勤怠管理用のICカードリーダが登場しており、この課題は解決されつつあります。

ピットタッチシリーズの優位性

比較的安価なハードウェア

弊社ピットタッチシリーズは非接触ICカードリーダの打刻端末として多くのソリューションベンダに採用を頂いております。
ピットタッチシリーズはこれまでの非接触ICカードリーダ打刻機に比べ比較的安価でありネットワーク対応の独立型非接触ICカードリーダのため設置コストも不用である点が評価されています。

導入コストの大幅な引き下げが可能

機器にネットワーク情報を事前に設定すれば、設置場所でケーブルを接続するだけで利用できることから設置業務コストや、設置期間を大幅に削減できます。例えば全国数百箇所の事務所を持つ企業の例では、事前に設定した端末を設置箇所へ郵送しケーブル接続するだけで利用できたことにより導入期間は一ヶ月程度で完了した実績があります。
また、ピットタッチプロはUSBポートに無線LANアダプタや、3Gモジュールを接続することでワイヤレスでの利用も可能です。

簡単な実装

ピットタッチシリーズはサーバとの通信に標準のインターネットプロトコルであるHTMLを採用しており、サーバ側の実装も一般的なWeb技術者であれば簡単に開発することが可能です。
その他にも非ネットワーク環境での利用や、通信が不安定な場所での再送機能等タイムレコーダとして必要な機能を搭載しています。

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